DCT を用いた光線情報の圧縮に基づく空間符号化 DCT - based Coding of Ray Data for 3 - D Image Communication
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We propose a new method of “space coding” to transmit the 3-D space as it is. A multi-dimensional DCT is applied to the 4-D data space in which the ray data is filled densely. Experimental results show the relation between the resolution of 4-D data space and the coding performance. 1 はじめに 最近、3次元画像通信や VRに関する研究が注目され つつある。筆者らは、様々な 3次元画像入出力方式を統 一的に取り扱うために、3次元統合画像通信の構想を提 案し [1]、3次元空間の記述方式として、空間を伝搬する 光線情報に着目する手法 [2][4]の検討を進めてきた。本 稿では、莫大な情報量を持つ 3 次元空間に対する情報圧 縮手法を「空間符号化」と呼び、その実現に向け、DCT を利用した波形的圧縮手法について検討する。 2 光線記述に基づく空間符号化 2.1 空間符号化の考え方 3次元画像通信の本来の目的は、3次元空間を目に見え たように伝送することにある。この時伝送すべき視覚情 報は、空間を満たす光線の輝度や色等の情報によって記 述できる [2]。すなわち、光線の通過位置 (x, y, z)と進行 方向 (θ, φ) という 5 次元の情報空間 f(x, y, z, θ, φ)が必 要となる。 このような多次元の情報空間を圧縮伝送するためには、 対象となる情報空間の性質を考慮する必要がある。各軸 の分解能の観点から考えると、(x, y, z)の分解能は視点 位置の分解能に対応し、(θ, φ) の分解能は生成できる画 像の解像度を決める要素になる。(x, y, z)と (θ, φ) の分 解能の関係により、5次元情報空間から再生される 3次 元空間の見え方が異なるものになる。例えば、視点位置 の分解能を粗くとると、隣接視点間での 3次元空間の見 え方のずれ (視差)は大きくなるが、画像の解像度が粗い と、画像上の視差に対応する画素数自体は小さなものと なる。 視点位置の分解能を画像の解像度に比べ十分細かくとっ た場合、隣接視点間における画像上の視差を 1画素以下 にすることができる。この時、3次元空間の見え方は視 点位置移動に対し滑らかに変化することになるので、自 然な立体感を与えることが可能になる。すなわち、(θ, φ) の分解能に対して (x, y, z) の分解能が十分に細かい時、 f(x, y, z, θ, φ)には 3次元空間そのものの情報が記述され ていると見なすことにする。この場合、f(x, y, z, θ, φ)に は連続的で滑らかな構造が現れることになる。 従来の 3次元画像符号化に対する研究では、視差補償 予測を行なう方法が中心であった [3]。視差補償とは、離 れた視点位置における 3次元空間の見え方の違いを予測 するための技術である。離れた視点位置での情報をもと にして 3次元空間を記述することは、(x, y, z)の分解能 が (θ, φ)の分解能に比べて特に粗い場合に相当し、情報 空間における構造は不連続になる。 これに対し本稿では、f(x, y, z, θ, φ)が 3次元空間その ものの情報を記録していると考えられる場合の情報圧縮 手法の検討を行なう。本手法では「画像」というよりも 「空間」そのものの符号化を考えるため、「空間符号化」 と呼ぶことにする。具体的には、情報空間における構造 の連続性を利用するという観点から、DCTを用いた圧縮 手法を実装し、その有効性について検討する。 2.2 射影に基づく光線情報の効率的記述 3次元空間内を伝搬する光線には、a. 空間の構造的な 冗長度 (2次元画像符号化でも利用)、b. 空間中の 1点に 対応する光線情報の冗長度 (視差補償予測で利用)、c. 光 線の伝搬経路における冗長度、という 3種類の冗長度が 存在する。 これらのうち c.の冗長度を削減することにより、5次 元の情報空間を 4次元に射影することができる [5]。従っ て、本稿では残りの 2つの冗長度を持つ 4次元情報空間 に対する情報圧縮手法について検討する。
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